【6月24日 AFP】イスラム教の聖地、サウジアラビアのメッカ(Mecca)で23日、治安部隊に包囲された男が銃撃戦の末に自爆し、外国人巡礼者6人が負傷した。内務省が発表した。

 現場はメッカの聖モスク(Grand Mosque)の近く。イスラム教の断食月「ラマダン(Ramadan)」最後の金曜日の午後の礼拝のため大勢の人が集まっていた。

 内務省報道官はサウジのテレビ局に、聖モスクとそこに来ていた人たちを狙った「テロ計画」を警察が阻止したと述べた。警察は明け方にメッカと紅海(Red Sea)に面する港湾都市ジッダ(Jeddah)で強制捜査を行い、女1人を含む容疑者5人を逮捕。その後、当局は自爆犯が隠れていた聖モスク付近の3階建ての建物を包囲し、銃撃戦になった。男は自爆し、隠れていた建物の一部が壊れ、巡礼者6人が負傷した。

 負傷者6人のうち4人はすでに病院を出ている。この他に治安部隊員5人が軽傷を負った。

 ソーシャルメディアには、現場で撮影したとされるれんがなどのがれきが散乱した路地の画像が出回った。壊れた建物のがれきに交じって、ひげを生やした男の頭と思われるものが落ちている動画もあった。

 昨年7月4日には、サウジアラビア西部にあるイスラム教の三大聖地の一つメディナ(Medina)の「預言者モスク(Prophet's Mosque)」近くで自爆攻撃があり、治安要員4人が死亡した。この日にはジッダと同国東部のカティーフ(Qatif)でも自爆攻撃があった。サウジアラビアでは2014年から爆弾や銃を使った襲撃事件がたびたび発生し、イスラム過激派組織「イスラム国(IS)」が犯行声明を出している。(c)AFP/Ian Timberlake