未成年受刑者に「家のような」刑務所を、国連が中南米諸国に提言
このニュースをシェア
【6月23日 AFP】国連(UN)は中南米諸国に対し、刑務所の過剰収容の緩和と再犯抑制のため、未成年の受刑者を「住居のような」小規模で開放的な施設に収容すべきだと提言した。南米諸国では、刑務所の収容人数が2000年以降145%も増加している。
国連プロジェクト・サービス機関(UNOPS)がパナマで行った講演によると、薬物犯罪や裁判手続きの遅れにより、中南米諸国の受刑者数は米国に次ぐ世界2位となっている。
UNOPSのルシオ・カセレス(Lucio Caceres)氏はAFPに対し、未成年の受刑者は重大な罪を犯した受刑者と一緒にするのではなく、「できるだけ住居のような」施設に30人単位で収容されるべきとの考えを示した。
世界刑務所人口リスト(World Prison Population List)によると、2000~2016年に南米諸国の刑務所人口は145%、中米諸国は80%も増加している。
中南米諸国の刑務所では陰惨な暴力が相次いでいる。ブラジルでは昨年、刑務所内の暴動や脱獄に絡み受刑者数十人が死亡。斬首されたり、火を付けられたりして殺害される例もあった。(c)AFP