米メリーランド州と首都、トランプ大統領を「利益相反」で提訴
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【6月13日 AFP】米メリーランド(Maryland)州と首都ワシントン(Washington D.C.)は12日、ドナルド・トランプ(Donald Trump)大統領が自身の高級ホテルや高層オフィスビルなどで外国の政府や企業から経済的利益を得ているのは違法だとして、大統領を提訴した。
トランプ大統領はホワイトハウス(White House)そばにトランプ・インターナショナル・ホテル(Trump International Hotel)を所有しており、他国の外交官や大使館が利用して多額を支払っている。またニューヨーク(New York)にもトランプタワー(Trump Tower)やトランプ・インターナショナル・タワー(Trump International Tower)があり、国外の事業体からの支払いがある。原告側はこれらのホテルでの収益やその他の事業活動は事実上、現職大統領が私利を図ることを禁じている憲法に違反していると訴えている。
ワシントン司法長官のカール・ラシーン(Karl Racine)氏は、「米国史上、この種の広範な事業活動に関与した大統領はいなかった。もしくは、資産と適切な距離を置くことを拒んだ大統領と言い換えても良い」と述べている。
原告側はまた、大富豪のトランプ氏は大統領に選出された後、巨額の事業資産を自身が設立した信託機関に移したものの、不動産は手放しておらず、そこから得られる収益についても十分に認識していると指摘している。 (c)AFP/Paul HANDLEY