【6月8日 AFP】米動画配信大手ネットフリックス(Netflix)のオリジナル映画『オクジャ(Okja)』について、韓国のシネマコンプレックス(複合型映画館)最大手CGVは8日、劇場公開と同時にネット配信開始されるのならば、上映を拒否する姿勢を示した。

 韓国の奉俊昊(ポン・ジュノ、Bong Joon-Ho)監督のアクション映画『オクジャ』には、制作費5000万ドル(約55億円)が投じられ、女優のティルダ・スウィントン(Tilda Swinton)らが出演している。

 ネットフリックスは6月下旬から米国、韓国、英国で劇場公開すると同時にオンラインでも配信する予定だ。しかしCGVは、ネットフリックス側が劇場公開後すぐにはネット配信を行わないことに合意しなければ、同作の上映を拒否する姿勢を示している。

 匿名を条件にAFPの取材に応じたCGVの幹部は「ネットフリックスがオリジナル作品を映画館で上映したいのならば、映画産業の収益構造のルールと価値を尊重する必要がある」と述べた。

 CGVは約1000館の映画館を展開しており、韓国の全映画館の約40%を占めている。

 『オクジャ』は今年の第70回カンヌ国際映画祭(Cannes Film Festival)でも物議を醸した他、ネットフリックスとフランスの映画館との間でも同様の騒動が発生している。(c)AFP