【6月8日 東方新報】中国の国家質量監督検験検疫総局(AQSIQ)はこのほど、2016年度全国輸入使い捨て衛生用品品質状况報告書(以下報告書)を発表した。

 使い捨て衛生用品は紙おむつ、生理用品、トイレットペーパー、ティッシュペーパー、ウェットティッシュなどを含む使い捨ての紙製品のことで、近年は若い親たちの消費観念の変化、高齢化などの影響によってベビーおむつと成人用おむつの輸入が増加している。

 主要輸入先は日本、韓国、台湾、米国、カナダ、ドイツ、インドネシア、スウェーデンなど30以上の国と地域。中でも輸入量が最大なのは日本で全体の67.8%を占めており、次に韓国が17.3%となっている。

 報告書によれば、2016年製品標識表示に関しての不合格品は3559ロットで製品価値は3億500万ドル。使い捨て衛生用品不合格製品の94.2%が製品標識表示による不合格だった。製品衛生性能に関して規格超過の微生物が検出された製品は13ロットで、製品価値は33万ドルで全体の0.3%だった。貨物包装に関する不合格品は164ロットで、製品価値90万ドルで全体の4.3%となっている。

 製品標識表示不合格品の多くは日本と韓国から輸入されたものがほとんどで、多くは市場に出回っているものをそのまま輸入するため製品の包装や標識表示が法律法規に違反しているというものだが、その輸入量は年々増加する一方。また仕入れ業者が基準規定をよく理解しておらず、貨物に中国語のラベルが貼られていないなどといったことも原因の大半を占める。貨物包装不合格の原因としては、製品を規定のダンボール箱などに入れず、直接ビニールで包装したものを運輸することや、積み替えなどの過程で包装が損壊してしまうことなどが挙げられる。

 国内輸入業者には自国の製品技術規範要求を十分に理解し順守することで、不合格品が市場に出回らないよう、品質安全に対する意識を高めてほしいとしている。(c)東方新報/AFPBB News