バルサ所属のトゥランがトルコ代表引退、記者暴行報道が引き金に
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【6月7日 AFP】サッカートルコ代表の主将アルダ・トゥラン(Arda Turan)が6日、代表引退を表明した。記者に対する暴言、暴行があったとして、ファティ・テリム(Fatih Terim)監督にキャンプ地から追放された数時間後のことだった。
スペイン1部リーグのFCバルセロナ(FC Barcelona)に所属し、トルコ代表として96試合に出場しているトゥランは、合宿地のスロベニアで「その時が来たと思う。私は代表チームのキャリアを終える」と語り、トルコでその様子が中継された。
トルコメディアは、トゥランが10日に行われる2018年W杯ロシア大会(2018 World Cup)欧州予選のコソボ戦に向けてキャンプを行っていたスロベニアから離れるよう言い渡されたと報じている。
敵地スコピエ(Skopje)で0-0の引き分けに終わったマケドニアとの親善試合後にベテラン記者に詰め寄ったとされている30歳のトゥランは、欧州選手権2016(UEFA Euro 2016)期間中にボーナスをめぐってテリム監督と不和が生じたと同記者に報じられ、気分を害していたという。
記者を「恥知らず」となじったトゥランは、「どういうことなんだ? お前がこの飛行機に乗るのを誰が許したのか。お前をこの飛行機に乗せたやつらはくたばれ」と罵声を浴びせた。
「後悔しているかって? ノーだ。後悔はまったくない。私はいたって冷静だ。私は国を深く愛している。国旗を深く愛している。私は常々『お望みであれば引退する』と言ってきた」
トラブルを目撃した人は、トゥランが記者の首元をつかみ、チームメートが止めに入らなければ殴っていたと話している。
1973年からスポーツジャーナリストとして活動している渦中の記者は、帰国後にトゥランに対する法的措置を検討していると伝えられており、トルコのスポーツ記者協会は「われわれは今回の暴行を強く非難する。この行為が代表チームのキャプテンによるものだという事実が事の重大性を如実に表している」と声明で述べている。(c)AFP