【6月4日 AFP】世界各地の都市で3日、ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領による地球温暖化対策の国際枠組み「パリ協定(Paris Agreement)」離脱表明や、ロシアとの共謀疑惑に対する抗議デモが行われた。一方、同大統領を支持する人々の集会も行われた。

 米国では「真実への行進(March for Truth)」と銘打たれた多数のデモが行われ、中でも米ニューヨーク(New York)のものが最大だったとみられる。反トランプ派の約3000人がロウアーマンハッタン(Lower Manhattan)のフォーリー広場(Foley Square)に集まり、「うそつき!」「彼(トランプ氏)を収監しろ!」「米国を取り戻せ!」などと声を上げた。

 首都ワシントン(Washington D.C.)のワシントン記念塔(Washington Monument)にもほぼ同数の人が集まり、昨年11月の大統領選でトランプ氏とその側近らが当選するためロシアと共謀していたのではないかという疑惑で独立した十分な捜査を要求した。

 今回の抗議デモの主催者で、今年1月にワシントンで行われた「女性の行進(Women's March)」の共同議長も務めたリンダ・サルスール(Linda Sarsour)さんは、「米国の大統領は米国人のために働くべき。外国政府のためではない」と述べた。

 オハイオ(Ohio)州から来たサバンナ・スターク(Savannah Stark)さん(22)は、「私たちは、彼(トランプ氏)が弾劾されるまで一生懸命声を上げ続けなければならない」と語った。

 3日には他にも米西部オレゴン(Oregon)州ポートランド(Portland)やドイツのミュンヘン(Munich)、ペルーの首都リマ(Lima)でもトランプ大統領に抗議するデモが行われ、米大統領が伝統的に行ってきたもののトランプ氏が拒否し続ける納税申告書公開を要求する声も上がった。

 米国での3日のデモの大半は平穏に行われ、以前行われた反トランプデモよりもはるかに小規模だった。

 他の抗議デモと時を同じくし、3日にはトランプ大統領支持者数百人がホワイトハウス(White House)前に集まり、同大統領のパリ協定離脱表明を称賛した。トランプ氏は世界中から批判を浴びたものの、参加者らは同大統領への支持を表明した。(c)AFP/Shahzad ABDUL, Brian KNOWLTON