パリ協定離脱はピッツバーグのため? トランプ氏発言、市長が一蹴
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【6月2日 AFP】「私はピッツバーグ(Pittsburgh)市民の代表として選出された。パリ(Paris)ではない」――1日、地球温暖化対策の国際枠組み「パリ協定(Paris Agreement)」から離脱する方針を表明したドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領はこう述べた。しかし、引き合いに出された米北東部ピッツバーグのビル・ペドュート(Bill Peduto)市長は、大統領のエールを一蹴した。
「ピッツバーグ市長として、はっきり申し上げる。われわれは市民のため、市の経済と未来のため、パリ協定の指針に従う」とペドュート市長はツイッター(Twitter)に投稿。「米国はパリ協定に参加しないと決定し、シリア、ニカラグア、ロシアの仲間入りをした。今や主導する義務は都市にある」と続けた。これらのツイートは瞬く間に多くのユーザーに共有された。
トランプ氏は「今は、オハイオ(Ohio)州のヤングスタウン(Youngstown)やミシガン(Michigan)州デトロイト(Detroit)、ペンシルベニア(Pennsylvania)州のピッツバーグをフランスのパリより優先するべきときだ」と宣言した。だが、ピッツバーグは近年目覚ましい復興を遂げており、トランプ氏の大統領選を後押しした「ラストベルト(Rust Belt)」と呼ばれる荒廃した工業地帯とは一線を画している。
実際、ピッツバーグ市民の80%は大統領選でヒラリー・クリントン(Hillary Clinton)氏に投票したとペドュート市長はツイッターで明かしている。(c)AFP