【6月1日 AFP】フランス中部、ワインの名産地として知られるブルゴーニュ(Burgundy)地方ディジョン(Dijon)で、中国人のチェン・ヤンフェン(Chen Yanfen)さん(30)は地元産の赤ワインの入ったグラスを回し、そのルビー色とフルーティーな香りを確認してから口に含ませた。

 チェンさんは、緩やかな丘陵地帯にある同市のワイン専門ビジネススクールSWSBで、ワイン造りの極意を熱心に学んでいる中国人学生のうちの一人だ。

 同校で学ぶ135人のうち、3分の1近くが中国出身。通にとって垂涎(すいぜん)の専門知識を得るため、最高1万3000ユーロ(約160万円)の学費を払うこともいとわない。

 チェンさんは「大半の中国人消費者にとって、最高のワインといえばフランス産。長い歴史を誇り、世界中で非常に有名だから」と話す。

 チェンさんも他の学生ら同様、この1年課程を修了後は、フランスをはじめとする外国産ワインを母国で販売したいと考えている。

 ワイングラスとペン、メモを手に、学生らはブドウ栽培に関する知識を増やし、英語のテイスティング用語を習得していく。フランスでワインの学位を取得しておけば箔(はく)が付き、中国国内では新興のワイン業界で就職活動をする際にも有利になるという。