【6月1日 AFP】手持ち無沙汰なときにいじって遊ぶ「フィジェットトイ」と呼ばれるおもちゃには、神経が落ち着き、ストレスが解消し、集中力が高まる効果があるが最近、欧米の学校では教師たちが怒りを募らせ、反フィジェット・トイの風潮が急速に広がっている。

 フィジェットトイの一種「ハンドスピナー(フィジェットスピナー)」は、発売からわずか数か月しか経っていないにもかかわらず、子どもが集中するのが困難になっているとの議論が起き、すでに一部の学校では使用が禁止されている。

 米アリゾナ(Arizona)州フェニックス(Phoenix)郊外の公立小学校で6年生を受け持つ教師のメレディス・ダリー教諭は「ハンドスピナーは突然現れ、いつの間にか子どもたちの2人に1人が持っています」「子どもたちが『おー、これ(ハンドスピナー)を使うと気持ちが落ち着くね』と言っていた。最初は何のことか、さっぱり分かりませんでした」と語った。

 指先でこまのように回すハンドスピナーはわずか数ドルで売られており、端が2つか3つに分かれたタイプがある。今春、最初は米国で、そして先月には欧州全土で発売されてから予期せぬ大ヒットを収めている。

 しかしダリー教諭によると「ユーザーはハンドスピナーを回し続けなければいけない、回っているのを見ていたいという気持ち」になってしまい、新しいことを学ぼうとしている際に妨げとなるという。「だから、わが校では『ハンドスピナーは禁止――かばんの中にしまいなさい!』と言うことに決めました」

 ここへ来て大勢の教師がツイッター(Twitter)でハンドスピナーに対する怒りをぶちまけているように、保護者からの要請があった場合と特別な場合しか、ダリー教諭がハンドスピナーを大目にみることはない。