フィリピン南部で市街戦のIS系武装勢力に複数の外国人戦闘員
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【5月27日 AFP】フィリピン南部で軍と市街戦になっているイスラム系武装勢力の中に複数の外国人戦闘員が交じっていたことが判明した。軍はイスラム過激派組織「イスラム国(IS)」の黒い旗を引き下ろし、幾つかの地区を奪還したが、この戦闘による死者は46人に上っている。フィリピン政府が26日、明らかにした。
南部ミンダナオ(Mindanao)島のマラウィ(Marawi)市では、大勢の住民が住宅街で起きた衝突から逃れようとしたために、住宅街の外につながる道路で大渋滞が発生した。フィリピン人の大半はキリスト教徒だが、マラウィはイスラム教徒が多い都市としてはフィリピンで最も大きいものの一つ。
ロドリゴ・ドゥテルテ(Rodrigo Duterte)大統領は23日、ISに忠誠を誓ったイスラム過激派組織「アブサヤフ(Abu Sayyaf)」がアジトに対する急襲への報復としてマラウィを荒らしまわったことを受け、ミンダナオ島とその周辺の地域全域に戒厳令を布告した。
レスティトゥート・パディージャ(Restituto Padilla)軍報道官によると、今回の戦闘で外国人戦闘員6人が死亡したとみられ、その中にはマレーシア人、インドネシア人、そして国名は明らかにしなかったがもう一つ別の国籍の人物が含まれていたという。他の政府関係者によると、シンガポール人が含まれていたという。
パディージャ報道官は兵士11人、警察官2人、武装勢力31人が戦闘で死亡したことが確認されたと述べた。当局によると、武装勢力が占拠していた病院の内部で23日に民間人2人が死亡したほか、武装勢力が設置した検問所で9人が殺害されたという情報について軍が調べているという。
この戦闘は23日、アブサヤフの指導者とフィリピンにおけるISの指導者も兼ねているイスニロン・ハピロン(Isnilon Hapilon)容疑者が潜伏しているとみられていたアジトを治安部隊が急襲したことをきっかけに始まった。(c)AFP/Ted ALJIBE