帰ってきた「赤土の王者」ナダル、前人未到の全仏V10なるか
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【5月26日 AFP】史上初めて世界ランキング上位5人を30歳以上の選手が占める中、ラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)は全仏オープンテニス(French Open 2017)で通算10度目の優勝という前人未到の偉業に挑む。
2015年大会は準々決勝でノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)に苦杯をなめ、昨年は故障の影響で3回戦前に棄権を余儀なくされたナダルだが、2005年から2008年の4連覇、2010年から2014年の5連覇に次ぐ新たなタイトル獲得へ向け、今年は再び優勝候補筆頭に挙げられている。
現在30歳のナダルは今年、クレーコートで行われたモンテカルロ・マスターズ(Monte-Carlo Rolex Masters 2017)とバルセロナ・オープン(Barcelona Open Banc Sabadell 2017)で自身10度目の優勝という快挙を達成。5度目の優勝を飾ったマドリード・オープン(Mutua Madrid Open 2017)では、2年以上続いた対ジョコビッチ戦の連敗記録を7でストップした。
ローラン・ギャロス(Roland Garros、全仏オープン)では通算72勝という驚異的な成績を残しており、敗れたのは2009年大会でロビン・ソデルリング(Robin Soderling、スウェーデン)、2015年大会でジョコビッチに喫した2敗だけとなっている。
2009年大会で唯一の全仏タイトルを獲得した35歳のロジャー・フェデラー(Roger Federer、スイス)は、通算8度目の優勝を狙うウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon 2017)へ向けて今大会の欠場を表明しているだけでなく、前回王者として挑むジョコビッチと世界1位のアンディ・マレー(Andy Murray、英国)がともに不振に陥っていることも、今年の全仏ではナダルが本命だという考えを強めている。
イタリア国際(Internazionali BNL d'Italia 2017)こそ、虎視眈々(たんたん)と頂点を目指す若手のドミニク・ティエム(Dominic Thiem、オーストリア)に準々決勝で敗れたナダルだが、「パリ(Paris)入りする前の過去最高成績と同等」として、その自信に揺らぎはみえない。
2017年のナダルはハードコートでも好調ぶりを示しており、3年ぶりの四大大会(グランドスラム)決勝となった全豪オープンテニス(Australian Open Tennis Tournament 2017)でフェデラーに惜敗したものの、最終第5セットでは先にブレークを奪っていた。
続くマイアミ・オープン(Miami Open 2017)決勝でもフェデラーへのリベンジはかなわなかったが、マドリード(Madrid)でタイトルを獲得したことにより、マスターズ1000(ATP World Tour Masters 1000)の最多優勝回数に並んでいる。