【5月23日 AFP】(更新)米グーグル(Google)傘下の企業が開発した囲碁の人工知能(AI)「アルファ碁(AlphaGo)」と世界最強の囲碁棋士とされる中国人の柯潔(Ke Jie)九段との3番勝負が23日に始まり、第1局はアルファ碁が勝利した。

 アルファ碁は昨年、韓国のプロ囲碁棋士・李世ドル(イ・セドル、Lee Se-Dol)九段と対戦し、勝利を収めた。

 強気の姿勢で知られる柯氏は試合前、アルファ碁を「冷たい機械」と呼び、今回の3番勝負だけ例外的に受けて立つと話していた。

 英ロンドン(London)を拠点とするAI企業ディープマインド(DeepMind)が開発したアルファ碁は昨年、李九段との5番勝負で4勝1敗と大勝し、コンピュータープログラムがトップ棋士を初めて破ったとして、3000年の歴史を誇る囲碁の世界に衝撃を与えた。

 2年以上トップ棋士の座に君臨し、自らを「自信家」と形容したこともある柯氏は昨年、アルファ碁との対戦を視野に「やれるものならやってみろ!」と挑発し、機械には絶対に負けないと豪語していた。

 柯氏は22日、中国版ツイッター(Twitter)の「新浪微博(Sina Weibo)」に「AIの進歩はわれわれの想像をはるかに超えている」と投稿。同時に、今回の勝負を終えたら二度と対戦しないと改めて明言した。

 さらに柯氏は、「(アルファ碁は)永遠に冷たい機械であり続ける。人間のような、情熱や囲碁への切なる愛情が感じられない」と書き込んだ。(c)AFP