英マクドナルドCM打ち切り、子どもの不幸利用と非難殺到
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【5月18日 AFP】ファストフード大手マクドナルド(McDonald's)の英国法人は17日、英国内で放映されていたフィッシュバーガーのテレビコマーシャルの打ち切りを発表した。父親と死別した少年を描いた内容に、子どもの不幸を利用しているとの非難が殺到していた。
マクドナルドUK(McDonald's UK)はツイッター(Twitter)の公式アカウントで、「皆様のご意見に耳を傾け、『お父さん』のテレビ広告放映を本日付で中止すると決定した。不快な思いをした全ての皆様に、率直に謝罪する」と投稿した。
問題のCMは、少年が母親に死別した父親のことを聞くというストーリー。母親の語る父親の姿は、サッカーが得意で、靴もきれいだったなど何から何まで少年とは違っていた。がっかりする少年だったが、マクドナルドの店内でフィッシュバーガーにかぶりつこうとしたときの母親の言葉で表情が変わる。「お父さんもそれが大好物だった」――。
このCMに対し、英国広告基準局(ASA)には視聴者から約100件の苦情が届いた。ファストフードの宣伝に人の死による悲しみを利用しているという批判や、6月18日の「父の日」が近いことを意識したCMだとの指摘もあった。
遺児支援団体「グリーフエンカウンター(Grief Encounter)」のシェリー・ギルバート(Shelley Gilbert)代表は、実際に親を亡くした子どもたちがショックを受けたとの報告も複数あったと指摘。「あるブランドが一度の食事で全てを癒やせるとほのめかすもので、無神経だ。ブランドとして『人生の決定的瞬間』を認識していることを示す手段として用いられるべきではない」と批判した。
問題のCMは今月12日から7週間放映される予定だった。(c)AFP