【5月17日 AFP】米サウスカロライナ(South Carolina)州で、10代の少年が短時間に大量のカフェインを摂取したことが原因で心臓の異常を引き起こし、突然死していたことが分かった。地元の検視当局や専門家らは、カフェインの取り過ぎが招く健康上のリスクについて警鐘を鳴らしている。

 リッチランド(Richland)郡の検視当局が発表した声明によると、デイビス・アレン・クライプ(Davis Allen Cripe)さんは先月26日、カフェラテとカフェイン入り炭酸飲料の大サイズ、さらに栄養ドリンクを2時間ほどの間に立て続けに飲み、その後、突然倒れた。そして「カフェイン摂取による心臓の異常から起きた不整脈の可能性」により死亡したという。

 ゲーリー・ワッツ(Gary Watts)検視官は地元紙ポスト・アンド・クーリエ(The Post and Courier)に対し、クライプさんが栄養ドリンクを飲んでから15分後に倒れたことを明らかにした上で、「心臓に影響を与えるほどの大量のカフェインを短時間で摂取したこと」が死亡につながったとの見解を示した。

 米食品医薬品局(FDA)は成人が1日に摂取するカフェインの量は400ミリグラムまでと推奨しており、これはコーヒー4~5杯分に相当する。

 またパルメット・ポイズン・センター(Palmetto Poison Center)は、「成人がカフェイン摂取に気を配らなければいけないのと同様、小児および青年のカフェイン摂取による健康上のリスクについて、親たちが認識することが重要だ」との声明を発表した。

 専門家らはカフェインの含有量が多い飲み物を若者が摂取すると不整脈や血圧の上昇を引き起こす可能性があるとして、懸念を示している。(c)AFP