【5月17日 AFP】米映画監督のマイケル・ムーア(Michael Moore)氏(63)が、ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領を題材にしたドキュメンタリー映画『華氏119(Fahrenheit 11/9)』を制作していることが分かった。ムーア氏がツイッター(Twitter)で明らかにした。

 映画のタイトルは、トランプ氏が大統領選で勝利宣言を行った昨年11月9日から取ったもので、ジョージ・W・ブッシュ(George W. Bush)元大統領を批判した自身の作品『華氏911(Fahrenheit 9/11)』にもかけている。

 左寄りの政治活動家として知られるムーア氏はツイッターで、「この混乱から抜け出すために映画を撮っている」と述べ、新作について報じた娯楽誌バラエティ(Variety)のウェブサイトへのリンクも添えている。

 同サイトによると、映画プロデューサーのハーベイ・ワインスタイン(Harvey Weinstein)氏と弟のボブ・ワインスタイン(Bob Weinstein)氏が所有する企業の一つ、フェローシップ・アドベンチャー・グループ(Fellowship Adventure Group)が作品の世界配給権を獲得したという。同社は『華氏911』の配給も手掛けている。

 ワインスタイン兄弟の映画会社、ワインスタイン・カンパニー(The Weinstein Company)は、AFPの取材にコメントを拒否した。

 ムーア氏は、2016年の大統領選でトランプ氏が勝利する確率が高いと予想した数少ない著名人の一人で、反トランプの世論を盛り上げようとしていた。

 投票日の3週間前には、ドキュメンタリー映画『マイケル・ムーア・イン・トランプランド(Michael Moore in Trumpland)』を電撃的に公開して世間を驚かせた。この映画はわずか12日間で制作したもので、民主党の大統領候補だったヒラリー・クリントン(Hillary Clinton)元国務長官を後押しする狙いがあった。(c)AFP