【5月16日 AFP】インドネシアのカリマンタン島(Kalimantan Island、別名:ボルネオ島、Borneo Island)で保護されたアルビノ(先天性色素欠乏症)とみられる極めて珍しいオランウータンに関し、動物保護団体は15日、名前を「アルバ(Alba)」に決定したと発表した。名前は公募に付され、世界中から多数の応募が殺到したという。

 アルバにはスペイン語で「夜明け」、ラテン語で「白」という意味があることから、アルバの世話に当たっている動物保護団体「ボルネオ・オランウータン・サバイバル・ファウンデーション(BOSF)」は、この名前に重要な意味が含まれていると説明。「こうした貴重な動物たちに新たな夜明けが到来するよう望む」と声明で述べた。

 推定5歳の雌であるアルバは先月、カプアスフル(Kapuas Hulu)県の辺境の村で発見され、村人らにおりに入れられていたところを保護された。約500頭のオランウータンを収容しているBOSFによると、同団体が設立されて以降の25年間でアルビノのオランウータンを受け入れたのは初めてだという。

 保護された際、アルバの健康状態は優れていなかったが、現在は順調に回復しており、体重も2週間で4.5キロ増えたという。

 BOSFはアルバの将来をどう援助していくかについて最適な活動方針を決める前に、類人猿における色素欠乏症について研究するとしている。(c)AFP