【5月15日 AFP】北朝鮮の池在竜(Ji Jae-Ryong)駐中国大使は15日、韓国での大統領選における文在寅(ムン・ジェイン、Moon Jae-In)氏の勝利について、国民が抱く変化への「渇望」が反映されているとの見方を示した。

 保守派の朴槿恵(Park Geun-Hye)前大統領が大規模な汚職スキャンダルで罷免されたことに伴う今回の大統領選挙では、北朝鮮の核計画を阻止するために北との対話重視を掲げる文氏が圧勝した。

 9日に実施された韓国の大統領選について、北朝鮮では選挙2日後に国営の朝鮮中央通信(KCNA)が報じたのみにとどまっており、当局者が公式にコメントしたのは今回が初めてとなる。

 池大使は中国の首都北京(Beijing)で記者会見し、「南朝鮮の人々は新たな政治、新たな社会、新たな生活を渇望しており、今回の選挙はこの国民感情の反映だ」という見方を示した。

 さらに池氏は、「国外からの圧力に従い、同胞からの距離を保つことで私利を追求する者は、国民からの厳しい評価は避けられない」と指摘。韓国の指導部が既存の南北合意を「誠実に順守」していくことが重要だと述べた。(c)AFP