ナダルが5度目のマドリードOP優勝、クレー敵なしの3大会連続V
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【5月15日 AFP】テニス、マドリード・オープン(Mutua Madrid Open 2017)は14日、男子シングルス決勝が行われ、大会第4シードのラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)は7-6(10-8)、6-4で第8シードのドミニク・ティエム(Dominic Thiem、オーストリア)を下し、大会5度目の優勝を飾った。
10度目の優勝を果たしたバルセロナ・オープン(Barcelona Open Banc Sabadell 2017)とモンテカルロ・マスターズ(Monte-Carlo Rolex Masters 2017)に続き、今季のクレーでの成績を15勝0敗としたナダルは、得意とするサーフェスで非の打ち所がない結果を出し続けている。
今週発表のランキングでロジャー・フェデラー(Roger Federer、スイス)を抜いて4位に浮上することが決まったナダルは、「体調が万全で良いプレーができれば、重要なタイトルを獲得し、自分の目標を達成できる力があると自覚している」と語った。
一方、2週間前のバルセロナ・オープン決勝に続いて苦杯をなめる結果になったティエムだが、自身初のマスターズ1000(ATP World Tour Masters 1000)決勝でナダルを追い詰めたことで、落胆した様子はほとんど見せなかった。
最新ランキングで自己最高の7位に上昇するティエムは、「世界最高の選手や、このサーフェスにおける史上最高の選手と対戦するときは、自分がいいプレーをしても負けることがある。このような大きな大会で良いプレーをしながらも敗れてしまったが、次なる目標は来週もこのレベルを維持することだ」と語った。
準決勝でノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)から3年ぶりの白星を挙げていたナダルは、今大会のタイトルでジョコビッチが誇るマスターズでの最多優勝回数30に並んでいる。
試合は第1セット、準決勝でパブロ・クエバス(Pablo Cuevas、ウルグアイ)と日付をまたぐ試合を演じたティエムが先にブレークして3-1と先行。回復する時間が少なかったことをものともしない出だしを切った。
直後に簡単なボレーをネットにかけてブレークバックを許したティエムだったが、4-5で迎えた自身のサービスゲームでは0-40からしっかりとホールドし、決着をタイブレークに持ち込んだ。タイブレークに入っても3-5と先にリードされたティエムは、そこから2本のセットポイントを握る逆襲をみせたが、いずれもナダルの強烈なフォアハンドに阻まれた。
ティエムのボールがアウトし、5度目のセットポイントで第1セットを奪ったナダルは、「第1セット終盤はどんなことでも起こり得た」とした上で、「重要なポイントでいいプレーができたと思う。自分のフォアハンドでいくつか良いショットが打て、何本かセットポイントをしのいだ。そこからは勝負しにいった」と振り返った。
第2セットではティエムが最初のゲームでブレークを献上し、約1時間半に及んだ第1セットが23歳の気力と体力を奪ったように映った。その後はキープ合戦が続き、ゲームカウント5-4で迎えたナダルのサービングフォーザマッチ。ティエムは4本のブレークチャンスを握るなど追いつくチャンスをつかんだが、最後は4度目のマッチポイントにして赤土の王者が試合に終止符を打った。(c)AFP/Kieran CANNING