世界初、ドローンからスカイダイビング ラトビア
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【5月13日 AFP】ラトビアのテクノロジー企業Aeronesが今週、強力なドローン(無人機)で人間を上空に持ち上げ、その後パラシュートでスカイダイビングを行って無事に着陸させる試験を行った。同社はこうした試みは世界初としている。
ラトビア中央部にある孤立した広大な地域で非公開で行われた「ドローンダイビング」実験にAFPは独占取材を許された。強力なドローンの大きさは3.2平方メートルで、16個のローター(回転翼)付き。重量は70キロで、最大200キロまで持ち上げることができる。
このドローンは今年1月、ラトビアの凍った湖でスノーボーダーを高速で引っ張る「ドローンボーディング」試験で初めて使用された。だが今回は、人間を塔の頂上で拾い、上空約330メートルまで持ち上げるという、より危険な試験飛行だった。
ダイビングを体験した男性は、「多分一番緊張したのは持ち上げられてからの最初の5メートル。でもドローンに持ち上げられ……2秒後にはパラシュートの下だった」と話した。
Aerones側はこのドローンの使い道として、ドローンダイビングというエクストリームスポーツの他に救助活動も考えているという。例えば、火事になったビルの屋上で逃げ場を失ったり、救助に向かいにくい場所に閉じ込められたりしている人々を助けるときだ。
ドローンの製造費は3万5000ユーロ(約430万円)。飛行可能時間は今のところ、搭載された電池で約10分までとなっている。(c)AFP/Mike COLLIER