【5月12日 AFP】「私は言葉を知っている。最高の言葉を持っている」──。ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領(70)は大統領選の運動中そう誇ってみせたが、ノルウェーでこのほど、同氏の発言が詩集として編さんされた。

「トランプ氏の言葉は現実よりも詩や虚構に近い」。詩集を編んだノルウェー人のクリス・フェルト(Chris Felt)氏は地元紙アフテンポステン(Aftenposten)にそう語っている。

「彼のレトリックにはとりたてて思慮も準備も感じられないが、それによって選挙に勝ってしまったのだから驚きだ」(フェルト氏)

 タイトルはトランプ氏の選挙スローガン「米国を再び偉大に」をもじった「詩を再び偉大に」。過去に演説やインタビューなどで行った発言から構成されている。

 長女のイヴァンカ・トランプ(Ivanka Trump)氏について約10年前に語った言葉も採録されている。

「私は言った

 もしイヴァンカが

 自分の娘じゃなかったら

 デートに誘っていると」

 フェルト氏は、トランプ氏の言葉は「おそろしく男性的で、哀れで、困惑させるかもしれないが、文章を途中で区切ると彼の違った一面が見えてくる」と述べている。

 同氏はトランプ氏の言葉を詩として読むと「絶望や不安、もしかすると劣等感も」一段と感じられるという。

 出版社によると初版は2000部が刷られ、トランプ氏にも1部送られた。(c)AFP