アリペイが米国進出、アップルペイに挑戦
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【5月15日 CNS】中国アリババ・グループ・ホールディング(Alibaba Group Holding)傘下のオンライン決済サービス「アリペイ(Alipay)」は9日、米国の決済サービス会社ファースト・データ(First Data)と提携したと発表した。これにより、消費者はファースト・データの400万の加盟店舗にてアリペイで決済することができる。
現在、アップル社の「アップルペイ(Apple Pay)」は米国内で急速に発展している。アップルのティム・クック(Tim Cook)CEOは今月、アップルペイは米国の450万店舗で使用できると発表。店舗数でみれば、アリペイはアップルペイと競合するレベルになる。
アリペイの米国進出に関して、上海社会科学院(Shanghai Academy of Social Sciences)研究センター主任研究員の李易(Li Yi)氏は、「中国国内のユーザー拡大は頭打ちだ。グローバル化、国際的な企業を目指すには、海外ユーザーを獲得しなければならない。試してみなければ分からない」と話した。
データによると、現在中国ではアリペイとウィチャットペイ(WeChat Pay)がモバイル決済市場の90%を占めている。アイリサーチ(IResearch)社の統計データによると、昨年のモバイル決済取引額は人民元38兆元(約5兆ドル)を突破し、前年度の3倍。一方、市場リサーチ会社フォレスターリサーチ(Forrester Research)社のデータによると、昨年、米国でのモバイル決済取引額は1120億ドルで、およそ中国の50分の1だった。
アリペイは現在、数百万の海外の中国人に向けた広範なサービスを提供しようと、アメリカン・エキスプレス(American Express)やビザ(Visa)、マスターカード(Mastercard)など、70か国10万以上の店舗での決済を受けている。更に12億ドルで米国のマネーグラムインターナショナル(MoneyGram International)社を買収する計画を立てている。中国銀聯(China UnionPay)も米モバイル決済市場に参入し、モバイル決済の国際スタンダードになろうとしている。
しかし、アリペイは中国での成功をそのまま海外で再現できるのか?米国でどのくらい成功できるのだろうか?
恒豊銀行(Hengfeng Bank)の董希淼(Dong Xi Yao)研究院執行院長は、「米国はサードパーティー決済の規制が厳しく、アリペイは万全な海外進出戦略がなければ、多くの問題に直面することになるだろう。また、アリペイの発展はEコマースと、ウィチャットペイ及びウィチャット(WeChat)などのソーシャル企業と密接に関連しているので、そういったサービスから離れてしまえばビジネスの展開は困難だろう」との見解を示している。(c)CNS/JCM/AFPBB News