【5月8日 AFP】フランスで7日に行われた大統領選の決選投票では、投票を棄権したか無効票を投じた有権者が全体の3分の1に上り、およそ50年ぶりの高水準となっている。中道系独立候補のエマニュエル・マクロン(Emmanuel Macron)氏(39)の圧勝という結果になったが、かなりの数の有権者が同氏と極右のマリーヌ・ルペン(Marine Le Pen)氏(48)のいずれも拒否した格好だ。

 開票が80%超進んだ段階で棄権率は24.52%と、1969年の大統領選以来の高さを記録。内務省によると、無効票の割合も9%と過去最高を更新し、第1回投票の2%も大きく上回っている。

 仏ロレーヌ大学(University of Lorraine)のアンヌ・ジャド(Anne Jadot)教授(政治学)はAFPに「フランスの有権者の3人に1人が両候補からは選べないと判断したことになる。大統領選としては非常に大きな数字だ」と指摘した。

 マクロン氏は決選投票で約65%を得票して勝利宣言を行ったが、大統領選の投票率としては1969年以降で初めて決選投票が第1回投票を下回った。(c)AFP/Fabrice RANDOUX