インドネシアの刑務所で約200人脱走、看守長への不満が原因か
このニュースをシェア
【5月6日 AFP】インドネシア西部スマトラ(Sumatra)島プカンバル(Pekanbaru)の刑務所で5日、礼拝のため監房から出た約200人の受刑者が集団脱走した。当局が明らかにした。
集団脱走はイスラム教の金曜礼拝のため看守が受刑者らに監房から外に出ることを許可した際に発生した。監房から出た受刑者らは、礼拝には行かずに刑務所の出入り口に押し寄せてドアを開けようとしたが成功せず、通用口から外に出て刑務所の鉄条網を破り脱走した。
同国の刑務局長がAFPに語ったところよると、事件当時に刑務所を警備していたのは数人のみだった。
脱走した受刑者のうち80人近くはその後すぐ再拘束された。警察は市内の道路を封鎖して脱走者を拘束するため大規模な捜索を行っている。
刑務局長は受刑者らが刑務所の看守長に不満を抱き、交代を望んでいたことが脱走の引き金になったと述べた。脱走しなかった1000人以上の受刑者らは、看守長が別の人物に交代しないかぎり監房には戻らないとしている。刑務局長によると、脱走が発生した刑務所は収容定員300人のところに1870人が収容されており、常時配置されているのは看守5人と用務員1人のみだった。
定員を大幅に上回る受刑者が不衛生な環境に置かれていることが多いインドネシアの刑務所では受刑者の脱走は珍しくない。(c)AFP