【5月4日 AFP】カップルが永遠の愛の印としてフランスの首都パリ(Paris)の橋の欄干に掛けた「愛の南京錠」を、市当局がオークションに出品することが明らかになった。

 パリでは長年、観光で訪れたカップルが、名前のイニシャルを記した南京錠を橋の欄干に掛けて、何事があっても絆が解かれぬよう、その鍵をセーヌ(Seine)川に投げ込む振る舞いが繰り返されてきた。

 ルーブル美術館(Louvre Museum)に近いポンデザール(Pont des Arts)橋が特に有名だったものの、南京錠の重さに耐えられず橋の一部が崩落したこと、また多くの住民にとっては目障りであることを理由に、市当局が2015年から撤去に乗り出し、同橋ではアクリル製のパネルを代わりに設置するなど、南京錠が掛けられないように対策を取っている。

 その一方、パリ市が運営する公益質屋「クレディ・ミュニシパル(Credit Municipal de Paris)」は13日、南京錠を木材や再利用した敷石、もしくはアクリル製のパネルと組み合わせたアート作品をオークションに出品する。作品の落札予想価格はおのおの150~200ユーロ(約1万8000~2万5000円)だという。

 ポンデザール橋から撤去した欄干も15点出品され、長さによって5000~1万ユーロ(約62万~123万円)で落札されると見込まれている。(c)AFP