【5月3日 AFP】米大リーグ(MLB)のシカゴ・カブス(Chicago Cubs)は2日、昨年のワールドシリーズ(7回戦制)制覇で獲得した優勝トロフィーが先週末に破損していたことを発表。現在は無事修復されているという。

 昨季のワールドシリーズ、カブスは最終戦までもつれる死闘の末にクリーブランド・インディアンス(Cleveland Indians)を撃破。1908年以来となる悲願を達成し、北米スポーツ史上最もタイトルから遠ざかるという不名誉な記録に終止符を打った。

 しかし、快挙を祝してチームに贈られたトロフィーは先週、テオ・エプスタイン(Theo Epstein)編成本部長が主催したチャリティー音楽イベントで破損する事態となった。

 先週末、敵地フェンウェイ・パーク(Fenway Park)でチームがボストン・レッドソックス(Boston Red Sox)と対戦する中、カブスの栄光のトロフィーは、エプスタイン編成本部長が開いたコンサートに詰めかけた観客の中を回った。

 さらにこの日は、2004年に86年ぶりのワールドシリーズ制覇を果たしたレッドソックスのトロフィーも集まった客の手に渡ったという。現在はカブスの編成本部長を務めるエプスタイン氏だが、当時はレッドソックスでゼネラルマネジャー(GM)の職に就いていた。

 米オルタナティブロックバンド、パール・ジャム(Pearl Jam)のエディ・ヴェダー(Eddie Vedder)がマイクを握るそばで、エプスタイン編成本部長がギターを演奏する様子をとらえた映像では、実際にトロフィーが会場中を行き渡る様子が映されている。

 カブスの広報を務めるジュリアン・グリーン(Julian Green)氏は、地元紙シカゴ・トリビューン(Chicago Tribune)に対し「土曜日(4月29日)に行われたイベントで、トロフィーから(全30ある)旗が何個か外れてしまった」とコメント。その後トロフィーはすぐに修理され、翌日の試合からフェンウェイ・パークで飾られたという。(c)AFP