殺人動画のライブ配信事件、フェイスブックが抱えるジレンマ
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【4月28日 AFP】スマートフォンで撮影した動画をインターネットに投稿することが、今ほど簡単だったことはない。たとえ、それが殺人の様子を写した動画であってもだ。最近、世界に衝撃を与えた二つの事件を受けて、このことが今、フェイスブック(Facebook)にとって緊急に対処すべき問題となっている。
24日、タイの20歳の男が自分の娘を殺害する様子をフェイスブックでライブ配信し、自殺した。その前週には、米国で高齢の男性を射殺した様子を撮影した動画をフェイスブックに公開した容疑者が、3日後に自殺する事件があった。
フェイスブックは「恐ろしい犯罪だ」と非難したが、射殺の動画が削除されたのは、投稿されてから2時間以上たった後だった。タイの動画は24時間近く放置されていた。
このため、フェイスブックの対応が遅過ぎる、ライブ配信機能をなくすべきではないかといった批判の声も上がっている。
米国の事件の後、フェイスブックのマーク・ザッカーバーグ(Mark Zuckerberg)最高経営責任者(CEO)は「このような悲劇を防ぐために、私たちはできることは何でもやる」と約束したが、同時に「やるべきことはたくさんある」と認めた。
フェイスブックの動画機能は、レイプを撮影した動画の配信にも使われている。今週、スウェーデンで女性を集団レイプして、その様子をライブ配信した男3人が有罪判決を下された。