ネパール山中で遭難の台湾男性、1か月半後に救助 もう1人は死亡
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【4月27日 AFP】ネパール北西部の山岳地帯で26日、7週間前に遭難して行方不明になっていた台湾人の旅行者2人を救助隊が発見した。男性(21)は生存していたが、女性(19)は救助隊が到着する3日前に死亡していたことが分かった。
梁聖岳(Liang Sheng-yueh)さんは山の急斜面にいるところを救助隊に発見された後、飛行機で搬送され、現在ネパールの首都カトマンズ(Kathmandu)の病院で治療を受けている。
梁さんと恋人の劉宸君(Liu Chen-chun)さんは2人で1か月以上にわたって山の急斜面で立ち往生していた。食料も底を突いたが、梁さんは生き延びていた。しかし、劉さんは救助隊に発見されるわずか3日前に力尽きたという。
AFPの取材に応じた救助隊の一人は「発見当時、彼は眠っていた。私たちの声を聞いて目を覚ました。生きていることにとても驚いた」と語った。
救助隊員の話では、2人は村があることに望みをかけて川の下流に向かっていたが、滝に突き当たってしまった。元の場所まで斜面を登って戻ることもできず、救助隊に発見されるまで47日間、その場にとどまっていたという。
救助された男性はAFPに、山の上は「非常に寒く」、眠るのも困難だったと話した。
ネパールの雪山はトレッキングコースとして人気が高く、春がピークシーズン。毎年、約15万人がアンナプルナ(Annapurna)やエベレスト(Everest)地域の山歩きに訪れる。(c)AFP