【4月27日 AFP】イラクの民兵組織は26日、国連教育科学文化機関(UNESCO、ユネスコ)の世界遺産に登録されている同国北部のハトラ(Hatra)遺跡をイスラム過激派組織「イスラム国(IS)」から奪還した。

 同国第2の都市モスル(Mosul)周辺でISと戦う民兵組織「人民動員隊(Hashed al-Shaabi)」は「敵との激しい衝突の後、古都ハトラを解放した」と発表。同組織は25日に攻勢を開始し、周辺の砂漠地帯にある村々とハトラ遺跡を次々と制圧した。

 遺跡近くにある新市街の制圧は完了していないが、ISの防御は崩れており、同組織の部隊がすでに市内に進攻したという。

 2014年の一斉攻勢でイラク・シリア領土の広範囲を支配下に置いたISは、ハトラを含む各地の遺跡で破壊行為に及んできた。ハトラでは彫刻作品が被害を受けたが、その全容はまだ明らかになっていない。(c)AFP/Ahmad al-Rubaye