ユナイテッド強制降機、乗客は「攻撃的だった」 保安官が証言
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【4月26日 AFP】米シカゴ(Chicago)の空港で定員オーバーとなったユナイテッド航空(United Airlines)の旅客機から男性客が引きずり降ろされた問題で、現場で対応に当たった保安官らがこの男性客について「攻撃的」だったなどと説明していることが分かった。保安官らの報告書の内容を複数の米メディアが25日伝えた。
米メディアの請求で公開されたこの報告書で、機内に乗り込んだ保安官3人の一人は乗客のデービッド・ダオ(David Dao)さん(69)について、座席から引き離そうとした際に腕を振り回してきたため、つかんでいた手が離れ、床に転落して負傷したとも記している。
報告書ではまた、シカゴ航空局に所属するこれらの保安官3人の身元が初めて明らかにされた。うち一人は、ダオさんを引き離すために3人が「最小限だが、必要なだけの力」を行使したと書いている。
シカゴのオヘア国際空港(O'Hare International Airport)で起きた今回の問題をめぐり、ユナイテッド航空は、業務で移動が必要な従業員を乗せるため、乗客を降ろさなければならなかったと説明している。
ダオさんが引きずり降ろされる様子は別の乗客によって撮影され、ソーシャルメディアで拡散。世界中で非難の声が巻き起こった。事態を受けて同社は繰り返し謝罪し、内部調査を行うことになった。
AFPはダオさんの弁護士に報告書の内容についてコメントを求めたが、返答はなかった。ただ、同弁護士は米紙ロサンゼルス・タイムズ(Los Angeles Times)に「(報告の)出所を考えれば、まったく意味がない」と述べている。(c)AFP