公務員の採用過程で名前伏せる、偏見排除目指し試験導入 カナダ
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【4月24日 AFP】カナダ政府は、公務員の採用試験で志願者の名前や性別などの情報を伏せて書類選考を行う方法を試験的に導入すると発表した。採用過程での偏見をなくして多様性を拡大させ、開かれた官公庁を目指す狙いがあるという。
志願者の名前などを伏せた採用試験は、英国の官公庁など欧州の多くの組織で採用されている。
カナダ政府が20日に発表したところによると、今回の試験導入は国防省、外務省、移民・難民・市民権省、公共サービス・調達省、環境・気候変動省、予算庁で実施される。
書類選考の時点では採用担当者らに対し、名前や出身地など志願者の性別や民族性を特定できる情報は伏せられる。
こうした採用方法は、雇用機会の均等を訴える人々から長い間導入が求められていた。
採用試験をめぐっては、トロント大学(University of Toronto)の調査で、アジア系の名前の志願者は英国系カナダ人と比べ、出願資格を満たしているにもかかわらず面接に呼ばれる可能性が低いという結果が出ていた。(c)AFP