ロシア、米大統領選介入にトランプ氏顧問を利用 CNN報道
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【4月23日 AFP】米CNNは22日、ロシアの工作員が昨年の米大統領選期間中にドナルド・トランプ(Donald Trump)氏の外交顧問カーター・ペイジ(Carter Page)氏らを通じてトランプ陣営に浸透しようとしていたと報じた。
CNNによると、このことは米連邦捜査局(FBI)の情報収集の過程で浮上したもので、FBIがトランプ陣営とロシア政府が協調していた可能性について捜査を開始するきっかけとなったという。
複数の米当局者はCNNに対し、ペイジ氏がロシア政府から利用されようとしていたことを知っていたかどうかは明らかでないと述べた。ペイジ氏は昨年の米大統領選にロシアが影響を与えようとしたとされる疑惑ですでに調査対象になっている。
ペイジ氏はロシア政府との共謀を強硬に否定している。ロシアの工作員は素性を隠して同氏に接触したとみられるという。
FBIは、ペイジ氏が昨年ロシア首都モスクワ(Moscow)の大学で米国の対ロ政策に批判的な講演を行ったことから同氏に注目。同氏がその後もロシアの工作員と連絡を取り続け、その影響を受けているのではないかと懸念を抱き始めたという。
しかしCNNは、ペイジ氏は、ロシアの政府当局者や情報機関員と疑惑を持たれるほど頻繁かつ広範に接触していたことが欧米の情報機関によって明らかにされた複数のトランプ氏顧問のうちの一人にすぎないとしている。
米国の連邦検察当局によると、ペイジ氏は2013年、後にニューヨーク(New York)在住のロシアの工作員と判明したビクトル・ポドブニー(Victor Podobnyy)容疑者と接触していた。それ以降ペイジ氏は少なくとも4年間FBIの監視対象となっている。(c)AFP