米アーカンソー州、05年以来の死刑執行 計画に批判相次ぐ中
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【4月21日 AFP】米アーカンソー(Arkansas)州で20日、同州が今月中に計画している集中的な死刑執行スケジュールに対し性急過ぎるとの批判の声が上がっている中、2005年以来となる死刑が執行された。
刑が執行されたのはレデル・リー(Ledell Lee)死刑囚。米連邦最高裁が執行期限間際の一連の異議申し立てを却下した後、刑は執行された。
20年以上前に死刑を宣告されたリー死刑囚だが、法的争いによってこれまで刑は執行されてこなかった。20日も激しい法的争いが繰り広げられ刑の執行は期限が切れる21日午前0時の直前となった。米連邦最高裁や連邦地裁は、一時的な死刑執行の停止を命じていたが、最終的に命令は撤回された。
同州のレスリー・ラトレッジ(Leslie Rutledge)司法長官は死刑執行後に発表された声明で「今夜、数十年にわたる多くの異議申し立ての末、裁判所が支持した陪審の判断による合法的な刑が執行された」と述べた。
アーカンソー州では今月中にさらに3人の死刑囚の刑の執行が予定されている。同州では当初、今月17日から27日までの11日間に8人という、前例がないほど集中的な死刑執行が計画されていたが、現在その一部は裁判所で争われている。
エーサ・ハチンソン(Asa Hutchinson)アーカンソー州知事は、今月末に死刑の薬剤注射に使われる薬物の使用期限が迫っているため、今回の死刑執行の計画は必要だと述べていた。(c)AFP