【4月21日 AFP】「世界で最も重い女性」といわれインドのムンバイ(Mumbai)で2か月前から治療を受けているエジプト人女性が、手術などにより元の体重500キロの約半分の減量に成功した。医師らが明らかにした。

 エジプト人のエマン・アフメド・アブド・エル・アティ(Eman Ahmed Abd El Aty)さん(37)は今年2月、緊急減量手術を受けるために、特別に改良された航空機でムンバイに到着した。

 手術を行った病院が公開した動画には、アブド・エル・アティさんがベッドの上で上半身を起こし、笑顔で音楽を聴いている姿が映し出されている。医師らは声明を発表し、アブド・エル・アティさんは「幸せそうで、以前の痩せていた頃の姿に見える。車いすに座れるようにもなった。3か月前には全く想像もできなかったことだ」と述べた。

 ムンバイにやって来るまで20年間自宅から出ることがなかったアブド・エル・アティさんは、手術が可能になるまで体重を減らすために液体状の栄養補給剤のみの食生活を送り、1か月で約100キロの減量に成功。そして先月、医師らが腹腔鏡下スリーブ状胃切除術を行った。

 家族によると、アブド・エル・アティさんは子どものころに四肢などの体の部位が肥大化する象皮病と診断され、病状の進行とともにほぼ動けない体になったという。(c)AFP