50キロ競歩、東京五輪前に廃止の可能性 存続求める声も
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【4月12日 AFP】国際陸上競技連盟(IAAF)は、英ロンドン(London)で12日と13日に会合を開き、ロシア陸上界の改革の進捗や、アフリカ選手の国籍変更の問題とともに、50キロ競歩を五輪の種目から外すか否かについても話し合う。
選手のスタミナが問われる50キロ競歩は、1932年のロサンゼルス五輪から採用されているが、近年は視聴者の関心が落ち込み、また2016年のリオデジャネイロ五輪を制したセルゲイ・キルジャプキン(Sergey Kirdyapkin)が薬物違反で金メダルをはく奪されるなど、特にロシア選手の薬物違反が目立ち、2020年の東京五輪を前に廃止される可能性が出ている。
その中で、欧州選手権を3回制したヨアン・ディニズ(Yohann Diniz)はAFPに対し、競歩の魅力を次のように訴えている。
「視聴者の反応はとてもいい。マラソンよりもよくやっているくらいだ。50キロ競歩にはいろいろなドラマがあり、予測できなことが起こる。それに、今の五輪がビジネスになる中で、競歩は真の意味で五輪精神の素晴らしさを体現する競技だ」
1980年のモスクワ五輪で金メダルを獲得し、現在はIAAFの競歩部会を統括するマウリツィオ・ダミラノ(Maurizio Damilano)氏は、2020年大会に向けて妥協点を見つけたいと考えている。また、東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会(The Tokyo Organising Committee of the Olympic and Paralympic Games)に近い筋によれば、日本にも50キロ競歩存続に意欲的な支持者がいるという。
50キロ競歩とは異なり、20キロ競歩は男女ともに東京五輪で実施される予定だが、こちらも距離がハーフマラソンと同じ21.097キロメートルに変更になる可能性があるという。(c)AFP