乳児の「尊厳死」認める判決、両親の希望に反して 英高等法院
このニュースをシェア
【4月12日 AFP】英高等法院は11日、回復の見込みのない病気に侵された乳児について、治療のために米国に連れて行きたいと両親が希望しているにもかかわらず、医師らが乳児を「尊厳死」させることができるとの判決を下した。
ニコラス・フランシス(Nicholas Francis)判事は、生後8か月の男児チャーリー・ガード(Charlie Gard)ちゃんに対して英ロンドン(London)で行われている延命治療を終わらせるべきだという判決を下した。同判事は「極めて心が重い」が「完全な確信」を持って判断したと述べた。
チャーリーちゃんは、まれな遺伝子疾患を発症しており、脳に損傷を負っている。裁判所から助言を求められた専門家らによると、チャーリーちゃんがこの状態から回復する見込みはないという。
裁判官から判決が下された瞬間に「ノー」という悲鳴が上がり、母親のコニー・イエーツ(Connie Yates)さんと父親のクリス・ガード(Chris Gard)さんは判決が言い渡されている間、すすり泣いていた。
チャーリーちゃんの延命治療を行っている英グレート・オーモンド・ストリート病院(Great Ormond Street Hospital)の専門医らは、生命維持装置を外すことの合法性を認める判決を下すよう裁判官に求めていた。