【4月11日 AFP】優れた報道などに贈られるピュリツァー賞(Pulitzer Prize)の受賞の記者と報道機関が10日発表された。昨年の米大統領選期間中にドナルド・トランプ(Donald Trump)現大統領が行った、慈善事業への寄付に関する誤解を招きかねない主張に関する報道や大統領選をめぐり分断された米社会に関する論説記事などが受賞した。

 米紙ワシントン・ポスト(Washington Post)のデービッド・ファーレンソールド(David Fahrenthold)記者は国内報道部門を受賞。慈善活動に関するトランプ氏の主張が誇張されたものであることを暴き「透明性を追求するジャーナリズムの模範だ」と高い評価を得た。

 ファーレンソールド記者は、トランプ氏が2005年に下品な言葉遣いで女性の体を触ったと自慢げに話していたことも明らかにした。

 論説部門では米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)のコラムニスト、ペギー・ヌーナン(Peggy Noonan)氏が受賞。ピュリツァー賞の審査委員会は「米国を過去最も激しく分断した政治運動の一つの中で、読者を米国民が共有する美徳に結びつけて考えさせる非常によく書かれた論説」と評価した。

 米紙ニューヨーク・タイムズ(New York Times)は国際報道部門で受賞。ロシアの海外での影響力を拡大させるため、ウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領が行ってきたインターネット上での中傷や敵対勢力を陥れる策略などを暴いた。(c)AFP