スペインで露技術者拘束、米大統領選介入は「無関係」米当局
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【4月10日 AFP】(更新)ロシア人のコンピューター科学者がスペイン・バルセロナ(Barcelona)の空港で身柄を拘束され、容疑者の妻がロシアのメディアに対し、夫は昨年の米大統領選に絡むサイバー攻撃に関与した疑いで拘束されたと聞かされたと語った。だが米当局はその後、拘束は大統領選への介入とは無関係だと否定した。
スペイン警察の報道官はAFPに対し、警察の捜査班が7日、国際手配に基づき容疑者の身柄を拘束し、その後首都マドリード(Madrid)に移送したと述べた。
容疑者の妻はロシア国営の国際通信社「今日のロシア(Russia Today)」に対し、「サイバー犯罪に関連したとして米当局の要請に基づき」夫の身柄を拘束したとスペイン警察から聞かされたと述べた。
また、スペイン警察は妻に対し「夫が作成したとみられるコンピューターウイルスが、(昨年の米大統領選での)ドナルド・トランプ(Donald Trump)氏勝利と関連している」と告げたという。
しかしその後、米政府高官はAFPに対し、容疑者の拘束は昨年の米大統領選にロシアが介入した疑惑の捜査とは無関係だとして否定。またスペインの司法筋によると、容疑者は別のサイバー犯罪の容疑で米国から国際手配されていたという。
バルセロナでは1月中旬にもエルプラット空港(El Prat Airport)で、米国が指名手配していたロシア人のコンピューター科学者、スタニスラフ・リソフ(Stanislav Lisov)容疑者が拘束されている。(c)AFP