【4月7日 AFP】オーストラリア・ニューサウスウェールズ(New South Wales)州で15歳と16歳の少年によるとみられる連続襲撃事件が発生し、ガソリンスタンド店員のパキスタン人男性(29)が刺殺された。同国の捜査当局が7日、発表し、テロとの関連性について調べを進めているという。

 事件は6日夜、クインビヤン(Queanbeyan)のガソリンスタンドで発生。死亡した男性の体には複数の刺し傷があり、15歳と16歳の少年2人に襲われたとみられている。

 警察によると、少年2人はクインビヤン出身で、ガソリンスタンド襲撃の他にも、別の男性3人に対してそれぞれ腹部を刺す、鉄製の道具で殴打する、ビール瓶で殴るなどの暴行を加えたとされる。

 2人はニューサウスウェールズ州警察に追われて逃走した後、7日に首都特別地域(ACT)に入ったところで逮捕された。

 現地紙デーリー・テレグラフ(Daily Telegraph)は、襲撃されたガソリンスタンドの窓にイスラム過激派組織「イスラム国」を示す「IS」の文字が血で書かれていたと報じている。

 ニューサウスウェールズ州警察のキャサリン・バーン(Catherine Burn)副本部長は、「(事件は)テロリズムによるものと考えられるだけの物的証拠が現場から見つかった」と述べた。また、16歳の少年はテロとの関連で捜査対象になっていたという。

 豪紙シドニー・モーニング・ヘラルド(Sydney Morning Herald)の報道によると、逮捕された2人のうち1人の少年の母親は、この数週間で息子が急速に過激化していったと語っているという。(c)AFP/Glenda KWEK