【4月6日 CNS】中国山東省(Shandong)シ博市(Zibo)で4日午前3時、約9時間におよぶ救命活動の末、井戸に落ちた児童が救出された。

 シ博市張店区に住んでいる2歳半の賈志浩くんは3日午後5時半ごろ、直径25センチ、深さ10メートル以上の井戸に落ちた。井戸に水はなかった。

 通報を受けてシ博市と張店区の公安、消防、衛生当局の関係者が現場に駆け付け、掘削機やブルドーザーを使い救命活動を行った。村民によると、この廃井戸は排水井戸で、井戸の壁はセメントや砂利で作られていた。廃棄後の井戸には遮断物が置いてあったが、男児は気づかずに落ちたとみられる。

 シ博市公安消防へのインタビューによると、4つの救急隊が現場に呼ばれ、照明、ガス供給、運輸、通信指揮用の車両および消防士38人が救命活動にあたった。消防員は男児の家族と共に名前を呼び意識を保たせ、井戸に酸素を流し込んだ。20台以上の掘削機などの機械で深井戸を掘削し、午前3時5分、男児はようやく井戸から救出され、病院へ緊急搬送された。

 担当した医師は男児の状態について、「意識ははっきりしている。頭部と胸部のCT検査では、明らかな器官の損傷は見つかっていない。四肢の感覚運動機能や血液循環も良好だ」とコメントした。(c)CNS/JCM/AFPBB News