五輪メダリスト3選手が新たに失格処分へ、IOC
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【4月6日 AFP】国際オリンピック委員会(IOC)は5日、2008年北京五輪と2012年ロンドン五輪で採取された検体の再検査で禁止薬物が検出されたとして、新たに3選手のメダル剥奪を発表した。IOCは五輪を汚しているドーピングの取り締まりを強化しており、両大会で合計100人以上の不正が発覚している。
北京五輪のレスリング男子フリースタイル120キロ級で金メダルを獲得したウズベキスタンのアルトゥル・タイマゾフ(Artur Taymazov)は、検体の再検査で禁止ステロイドのトゥリナボル(turinabol)とスタノゾロール(stanozolol)に陽性反応を示した。
タイマゾフは2004年のアテネ大会と2012年のロンドン大会でも金メダルに輝いており、レスリング世界選手権(UWW World Wrestling Championships)も2度制するなど、数々のタイトルを獲得している。
2008年大会のレスリング男子フリースタイル60キロ級で銀メダルのワシル・フェドリシン(Vasyl Fedoryshyn、ウクライナ)もトゥリナボルの使用が発覚し、2012年大会の女子重量挙げ63キロ級銀メダリストのスベトラーナ・ツァルケーワ(Svetlana Tzarukaeva、ロシア)も失格者となった。
ツァルケーワについてもトゥリナボルが検出されたと発表したIOCは、昨夏に開催されたリオデジャネイロ五輪の前から検体の再検査を開始しており、国家ぐるみのドーピング違反が発覚したロシアは、陸上選手が大会への出場を禁止された。ロシア政府は、ドーピングプログラムへの関与を否定している。
IOCは現在、最新の検査技術を駆使して数百件の検体を再検査している。(c)AFP