ロケット打ち上げても地元住民に照明なし、仏領ギアナでストとデモ
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【4月5日 AFP】南米大陸の北部に位置するフランス領ギアナ(Guiana)で4日、労働条件などの改善を求める抗議活動に参加していた労働運動の指導者ら約30人が、クールー(Kourou)にあるロケット打ち上げ基地の占拠を試みた。
仏領ギアナでは、数週間前から労働者らが賃上げと治安の向上などを政府に訴えてストライキと抗議活動を行っており、フランソワ・オランド(Francois Hollande)大統領の退任を数週間後に控え、混乱が生じている。
3日には、労働運動の指導者らは政府が提案した10億ドル(約1100億円)相当の援助計画を拒否し、これまでもしばしば見過ごされてきた海外領土の発展のためとして、25億ユーロ(約3000億円)を要求。責任者と面会するためにクールーの宇宙センターを訪れた指導者ら約30人は、自分たちの要求が政府によって受け入れられまで立ち退かないと主張した。
宇宙センターはギアナの経済格差の象徴となっており、センターで働くエンジニアや他の職員が暮らす地区では芝生が整えられ外灯は明るく輝いており、多くの住宅は高い壁で囲まれている。だがその他の地区では、子どもの遊び場には雑草が生え放題で外灯は何年もついていない。宇宙センター付近で暮らすある地元の住民は「ロケットは打ち上げられるのに、わたしたちには照明さえない」と語った。(c)AFP