ジカ熱、小頭症など先天異常10人に1人 米CDC調査
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【4月5日 AFP】米国では昨年、妊娠中にジカウイルスに感染した女性から生まれた赤ちゃんの約10人に1人に小頭症などの先天異常がみられた。米国政府の科学者らが4日、調査報告書で明らかにした。
米疾病対策センター(CDC)は、2016年にジカ感染が確認された妊婦250人の追跡調査を行った。
CDCの報告書「バイタルサインズ(Vital Signs)」によると、胎児および新生児24人に異常がみられた。ジカウイルスをめぐっては、小頭症など脳の障害を引き起こす原因となり得ることが指摘されている。
大規模な流行が起きた2015年半ば以降、ウイルスに感染した人の数は150万人以上に上っている。大半は、ブラジルなどの中南米諸国での感染だった。
報告書には「妊娠初期3か月間での感染確認で最もリスクが高く、約15%にジカ関連の先天異常が起きている」と記された。
CDCのアン・シュチャット(Anne Schuchat)副所長は、「全米の妊婦にとってジカウイルスの脅威は続いている」「新たな蚊の季節が近づいている。母親と赤ちゃんを守る予防が重要」と述べた。
世界保健機関(WHO)は、2020年までワクチンの準備が難しいとの見通しを示している。(c)AFP