【4月4日 AFP】バスケットボール殿堂(Basketball Hall of Fame)入りを果たしている米プロバスケットボール協会(NBA)の元名選手、パトリック・ユーイング(Patrick Ewing)氏が、プロとして輝かしいキャリアを築く前にスター選手として活躍した母校のジョージタウン大学(Georgetown University)でヘッドコーチ(HC)に就任することになった。

 1985年のNBAドラフトで全体1位指名を受けたユーイング氏は、ニューヨーク・ニックス(New York Knicks)で15年間プレーし、マイケル・ジョーダン(Michael Jordan)氏を擁したシカゴ・ブルズ(Chicago Bulls)と記憶に残る戦いを繰り広げた。

 ユーイング氏は、シャーロット・ホーネッツ(Charlotte Hornets)のアシスタントコーチとして4シーズン目を迎え、近年ではHC候補に挙げられながらも、チームの指揮官になることは一度もなかった。

 ジャマイカ出身で現在54歳のユーイング氏は、バスケットボールでの自身のルーツであるジョージタウン大時代の元恩師だったジョン・トンプソン(John Thompson)氏の息子、ジョン・トンプソン3世(John Thompson III)氏の後任としてHCに就任する。

 ユーイング氏がHCに任命されたことが米メディアで報じられると、同大学は3日、「ジョージタウン大のバスケットボールチームにお帰りなさい、パトリック・ユーイングコーチ!」とツイッター(Twitter)に投稿した。

 ホーネッツのスティーブ・クリフォード(Steve Clifford)HCは、ユーイング氏の退団について「大きな損失だ」としながらも、チーム全員が「パトリックがジョージタウン大に戻る機会を得られて喜んでいる」と語った。

 ホヤス(Hoyas、ジョージタウン大学の愛称)時代に3年連続でNCAA男子バスケットボール・トーナメント(NCAA Men's Basketball Tournament)出場を果たし、1984年に全米制覇を達成したユーイング氏は、ペイントエリア内で圧倒的な存在感を示し、チームを強豪校に押し上げた。

 ジョージタウン大は先月23日、2シーズン連続で負け越したとしてトンプソン3世氏を解任。ユーイング氏の息子であるパトリック・ユーイング・ジュニア(Patrick Ewing Jr.)氏は、トンプソン3世氏が率いるコーチ陣のメンバーだった。(c)AFP