【3月29日 AFP】米アメリカンフットボール(NFL)は28日、毎年恒例のオーナー会議が行われ、ラインマンを跳び越えてキックをブロックする行為の禁止や、ヘルメット同士の衝突の厳罰化など、8個のルール変更を承認した。

 フィールドゴールとコンバージョンキックに適用されるブロックの禁止は、フィラデルフィア・イーグルス(Philadelphia Eagles)が提案したもので、選手会(NFLPA)にも支持されている。昨季はニューイングランド・ペイトリオッツ(New England Patriots)のシー・マクレリン(Shea McClellin)ら、3人の選手がこのプレーでキックをブロックしていた。

 これまでは、センターを跳び越えてブロックすることはルールの範囲内だったが、跳び越えた選手が着地を誤ったり、跳び越された選手が何かした場合はけがをする可能性が高く、オーナー側はこのプレーはあまりに危険で深刻なけがにつながりかねないということで合意した。

 その他には、ビデオ判定に関するルールも変更され、タッチライン脇のモニターはタブレット端末に代わる。これにより、中央指令センターからのビデオ判定の要請に対し、リーグレフェリーがリアルタイムで最終判断を下せるようになった。

 昨年暫定的に採用されていた、反スポーツマン的な行為を2回行った選手を退場とするルールは、正式採用となった。悪質な頭突きは一発で退場処分とすることも決まった。

 一方、キックオフがタッチバックになった際のスタートラインを20ヤードにするというルールは失敗と判断され、わずか1年で25ヤードに戻されることになった。

 また、レシーバーに対するタックルのルールも厳格化され、パスのルートを走るパスレシーバーはディフェンスレス状態とみなされ、これまでよりも守られることになる。

 バックスのモーションできる選手によるクラックバック・ブロックもすべて禁止される。

 1プレー中に複数回の反則を犯して時計の進みを操作しようとする行為は、反スポーツマン的とみなされてペナルティーを取られる。また各ハーフのラスト2分に時間を節約しようとする行為も、ペナルティーを科される。(c)AFP