メルセデスに挑戦状突きつけたフェラーリ、ハミルトンも「本当のレース」を覚悟
このニュースをシェア
【3月27日 AFP】この3年間、圧倒的な強さでF1界に君臨してきたメルセデスAMG(Mercedes AMG)だが、26日に決勝が行われた17シーズン開幕戦のオーストラリアGP(Australian Grand Prix 2017)でフェラーリ(Ferrari)の後塵を拝したことで、チームはシーズン終了まで優勝争いが続く覚悟を決めている。
オーストラリアGPでは、フェラーリのセバスチャン・ベッテル(Sebastian Vettel)がメルセデスのルイス・ハミルトン(Lewis Hamilton)とバルテリ・ボッタス(Valtteri Bottas)に約10秒差をつけ、完全勝利を飾った。
シーズン20戦のうちの初戦とはいえ、ベッテルの勝利は昨年までよりスピードもドライバーへの負担も増した新時代に、覇権交代が起こることを期待させるものとなった。コンストラクターズ部門でも、フェラーリはメルセデスに4ポイント差をつけて首位に立っている。
レース終盤、逃げるベッテルに対してなすすべがなかったハミルトンは、「今季は僕らも本当のレースをしなくちゃならないし、この挑戦を楽しむよ。ファンにとっても素晴らしいシーズンになる」と宣言した。
またレース前、ハミルトンについて「1人だけ次元が違う」と話していたトト・ヴォルフ(Toto Wolff)チーム責任者も、開幕戦の結果を受けて、今までよりも「ストレスのかかるシーズン」になると認めた。
「フェラーリが非常に強いのは合同テストで見ていたし、予選でも彼らの力は本物だった。自分との戦いに過ぎなかったこれまでと比べ、ストレスのかかるシーズンになるだろう」
予選では4年連続のポールポジションを獲得したハミルトンだが、レース前の時点で今季のフェラーリの強さには警戒感をのぞかせていた。
そのハミルトンは、「僕はうそをつけないタイプだし、虚勢を張るのも得意じゃない。フェラーリがレースでどれくらいやれるかはわからなかった。だけど彼らがテストで見せた速さは本物だったし、ピットストップ前にウルトラソフトで見せた走りはすごかった」と話した。
「僕が本領を発揮できたのは終盤になってからで、そのときには完全に手遅れだった。ピットストップは予定より1周早かっただけだけど、あれ以上は無理だった。レースの主導権も握っていたしね。追いかける展開はいつだって難しいし、実際、予想通り難しかった」 (c)AFP