【3月27日 AFP】米軍の支援を受けるクルド人とアラブ人の合同部隊「シリア民主軍(SDF)」は26日、シリア北部のタブカ(Tabqa)にある軍用空港をイスラム過激派組織「イスラム国(IS)」から奪還した。タブカはISが「首都」と位置づけるラッカ(Raqa)の西約50キロにあり、SDFはラッカの制圧に向けて市周辺の包囲を進めている。

 SDFのタラル・セロ(Talal Sello)報道官はAFPに「SDFはタブカ軍用空港を完全な支配下に置いた。現在、空港の安全を全面的に確保するために、掃討・地雷撤去作戦を実施している」と明らかにした。

 在英のNGO「シリア人権監視団(Syrian Observatory for Human Rights)」によると、SDF部隊は米主導の有志連合による砲撃・空爆支援を受けながら26日に空港に進攻した。

 ISは2014年8月に政府部隊から同基地を奪取。その際、政府側の兵士最大200人を殺害するというISとしても最悪規模の大量虐殺を実行している。

 SDF部隊はラッカに少しずつ迫り、市の北側と東側でISの支配地を奪い取っている。米軍は先週、SDFの戦闘員をISとの戦線付近に空輸し、タブカなどへの攻撃ができる態勢を整えていた。(c)AFP