侍ジャパン、WBC決勝進出ならず ミスが響いて米国に敗戦
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【3月22日 AFP】第4回ワールド・ベースボール・クラシック(2017 World Baseball Classic、WBC)は21日、米カリフォルニア(California)州ロサンゼルス(Los Angeles)で準決勝が行われ、8回に決勝点を奪われた侍ジャパンは、米国に1-2で敗れ、プエルトリコが待つ決勝に駒を進めることはできなかった。
米大リーグ(MLB)球団の所属選手は青木宣親(Norichika Aoki)しかおらず、日本プロ野球(NPB)のスター選手中心でここまで大会6連勝を飾っていた日本代表だったが、3回目のタイトル獲得を目指すチームの前に立ちはだかったのは米国だった。
雨の降るドジャー・スタジアム(Dodger Stadium)で、4回に1点を先行された日本は、投手陣が相手打線を抑え、6回に菊池涼介(Ryosuke Kikuchi)のソロ本塁打で1-1の同点に追いついたものの、迎えた8回に勝ち越しを許した。
ブランドン・クロフォード(Brandon Crawford)を三塁に置いた場面で、三塁手の松田宣浩(Nobuhiro Matsuda)がアダム・ジョーンズ(Adam Jones)の打球をファンブル。ボールを握り直した松田は一塁でアウトを取るのが精いっぱいで、クロフォードが決勝の本塁を踏んだ。
米国のアンドリュー・マカッチェン(Andrew McCutchen)は、「この勝利はとても大きい。このチームには、この大会のために一丸となって勝利を目指すことができる選手が集まっている」と語った。
「チームスピリットが必要だったし、チャンスの場面が来たらエゴを抑えなければならない。このチームにはスーパースターがそろっているけれど、誰か7番を打てば、別の誰かが8番を打つ」
三振を奪ったのはわずかに1個ながら、4回を2安打無失点に抑えた米国の先発投手タナー・ロアーク(Tanner Roark)は、「腕の感触は良くて、適度に力が抜けていた。マウンドの状態はだんだん難しくなっていったけどね」とコメント。
「もっと雨が強くなっていれば、たぶん中断になっていただろう。だけど、それは僕らにはどうしようもない。とにかく自分を保ち、集中を切らさないようにしないと」
■小久保監督「ミスをした方が負けるということ」
2006年の第1回大会と2009年の第2回大会で優勝し、2013年の第3回大会は4強に入っていた日本は、先発投手の菅野智之(Tomoyuki Sugano)が6奪三振を記録する素晴らしい投球を見せ、米国打線を相手に6回3安打1失点の好投をみせた。
しかし、この日のドジャー・スタジアムは、降り続く雨の影響で普段より肌寒く、内野もぬかるんでいた。日本が喫した2失点は、ゴロの打球の処理ミスから生じた。それでも小久保裕紀(Hiroki Kokubo)監督は、選手を責めたり、天候を言い訳にしたりはせず、「雨が降っていたのはどちらのチームにとっても同じで、ミスをした方が負けるということです」と述べた。
WBC初制覇を目指す米国は、ここまで無敗のプエルトリコと決勝で対戦する。1次ラウンド、2次ラウンドと相手をねじ伏せてきたプエルトリコは、20日に行われたオランダとの準決勝で、延長11回まで及んだ試合を4-3で制し、決勝に勝ち進んだ。
22日の決勝で、米国はエースのマーカス・ストロマン(Marcus Stroman)、プエルトリコはニューヨーク・メッツ(New York Mets)に所属するセス・ルーゴ(Seth Lugo)の先発を予定している。マカッチェンは「あしたが楽しみだ。初めての決勝だし、その一員になれてすごくうれしい」と語った。(c)AFP/Greg Heakes