イスラエル国防相、「次はシリア防空システムを破壊」と警告
発信地:エルサレム/中東・アフリカ
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【3月20日 AFP】イスラエル軍の戦闘機がシリア国内の複数の目標に攻撃を加え、シリア側が地対空ミサイルで応戦したことについて、イスラエルのアビグドル・リーベルマン(Avigdor Lieberman)国防相は19日、次にシリアが同様の行動を取れば直ちに防空システムを破壊すると警告した。
リーベルマン国防相はイスラエルの公共ラジオで、「シリアが次にわが国の航空機に対して防空システムを使用した場合は、ためらうことなくそれを破壊する」と述べた。
イスラエル軍機は17日未明にシリア国内の複数の目標を空爆。イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ(Benjamin Netanyahu)首相は同日、標的はレバノンのイスラム教シーア派(Shiite)原理主義組織ヒズボラ(Hezbollah)向けの武器だったと明らかにした。
それに対しシリア軍は、イスラム過激派組織「イスラム国(IS)」から今月奪還した同国中部の遺跡都市パルミラ(Palmyra)付近を夜明け前に攻撃したイスラエル軍機1機を撃墜し、もう1機にも損害を与えたと発表した。
しかし、イスラエル側は自軍機に損害は一切ないと発表。シリア政府は過去にも同様の主張をしたことがある。
イスラエル軍は声明で、シリア空爆後に「複数の地対空ミサイル」が発射されたが、イスラエル軍機には全く当たっていないと主張した。またイスラエルのメディアは、自国の防空システム「アロー(Arrow)」がミサイル1発を迎撃したと報じている。
今回の事態は、6年前のシリア内戦開始以降、両国の間で最も深刻なものとなっている。(c)AFP/Jean-Luc Renaudie