トランプ氏批判の記者に「ストロボツイート」、てんかん発作起こさせた男を逮捕
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【3月19日 AFP】米司法省は17日、ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領を批判してきた米誌ニューズウィーク(Newsweek)の記者にストロボ光を発するアニメーションを使ったメッセージを送り付け、てんかんの発作を起こさせた容疑でメリーランド(Maryland)州の男を逮捕したと発表した。
てんかん患者であることを公言していたカート・アイケンウォルド(Kurt Eichenwald)氏(55)は昨年12月15日、テキサス(Texas)州ダラス(Dallas)の自宅オフィスで、ツイッター(Twitter)の「@jew_goldstein」というアカウントから送られたメッセージをクリックしたところ画面上で目がくらむようなストロボ光が点滅し始めた。アイケンウォルド氏はてんかんの発作を起こし、床に倒れているところを妻に発見された。
テキサス州での殺害または身体的危害を加える意図を持ったサイバーストーキングの刑事告訴を受け、メリーランド州ソールズベリー(Salisbury)のジョン・R・リベロ(John R. Rivello)容疑者(29)が逮捕された。有罪となればリベロ容疑者は最大で10年の自由刑を受けることになる。
宣誓供述書によると、リベロ容疑者のツイッターアカウントを調べたところ、アイケンウォルド氏について「彼がてんかん患者であることを知っている」「これを送ることで彼が発作を起こしますように」などというメッセージが送られていたことが分かった。
クラウドサービス「iCloud(アイクラウド)」のリベロ容疑者のアカウントからはアイケンウォルド氏が12月16日に死亡したとの偽情報を書き加えて改変されたオンライン百科事典「ウィキペディア(Wikipedia)」のページも発見された。
昨年の米大統領選期間中一貫してトランプ氏を批判してきたアイケンウォルド氏には約31万9000人のツイッターのフォロワーがいる。
アイケンウォルド氏の弁護士が米紙ニューヨーク・タイムズ(New York Times)に語ったところによると、アイケンウォルド氏は数日間行動不能となり、片手の感覚を失い、数週間にわたって会話が困難になった。アイケンウォルド氏は数年間、同紙で調査報道の記者として働いたことがある。
アイケンウォルド氏は、この事件以降40以上のアカウントから「ストロボ光」を送りつけられ、それらの情報は連邦捜査局(FBI)に提供したとしている。(c)AFP